World Locomotion 《ワールドロコモーション》 (2013)

WorldLocomotion_01

コンセプト
移動とは相対的な概念であり、時として観測者自身の動きによって観測された情報の持つ意味が反転してしまうことがある。電車に乗っているときに、窓越しに見た隣の電車の走り方によって、自分が止まっているように感じたり、逆走しているように感じたりしたことはないだろうか。World Locomotionは、そのような現象を引き起こすゲーミングシステムである。プレイヤーは、横スクロールゲームとして最もよく知られたスーパーマリオブラザーズをレール上を移動するディスプレイ上でプレイする。ディスプレイはゲーム世界を切り取る窓の動きに同期して逆走する。プレイヤーはゲームキャラクターがムーンウォークしているかのような奇妙な感覚におそわれるだろう。この作品を通じて、あなたは自分と世界の関係についてあらためて考えることになる。自分が前進しているのか、それとも世界が自分のほうに向ってきているのか。

ビデオ
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システム
本システムはビデオゲーム機、ロボティックディスプレイ、レール、PCから構成される。ビデオゲーム機にはファミリーコンピュータを使用し、ゲームとして「スーパーマリオブラザーズ」を選んだ。ロボティックディスプレイは7インチのLCDモニタとモータ駆動の移動機構から成り、ディスプレイにはゲーム機から出力された映像が表示される。レールの幅はちょうどワールド1-1の長さに相当する。PCでは、画像処理によってゲーム内の画面の移動量を計測し、その情報をもとにロボティックディスプレイの移動制御を行っている。

WorldLocomotion_system_overview

制作
橋本直、鈴木良平、神山洋一、稲見昌彦、五十嵐健夫